未来を予知できる僕なら、ありとあらゆるわざわいを避けられるはず。
なのに、なんたる失態。
我、激昂するなかれ。
駅付近にたむろしている20歳くらいの若者たち。
コンビニの駐車場の真ん中に車を止めているから、
近くを歩いて横切っただけだ。
こちらに何も非がないのに、因縁をつけられたら、
ハゲをハゲと言って何が悪いと言われりゃそれまでだが、
赤の他人に言われちゃ、そりゃ怒る。
でも、無視すればやり過ごせた。
やり過ごせることに、無理に突っ込む必要はない。
それはお父さんに散々、注意されていること。
危うく刃傷沙汰になるところを急に冷静さを取り戻して
こちらは悪くないことがらにひらあやまりし、事なきを得た。
あやうく周りを巻き込ませてケガをさせてしまうところだった。
解散したあとで、警察は来ているみたいだったが、僕らは関わってはいない。