このシーンが有名なのは、取り巻きの「そこにしびれる、あこがれるぅ」というセリフがあってのことだと思います。
エリナはそのあと、泥水で口をゆすぎますが、以外と知られていないのは、このコマの1シーン目。
エリナの抵抗です。
擬音。荒木飛呂彦先生といえば、擬音です。
このバリバリバリという音は、ディオの体をひっかいている音ですね。
右手が完全に体をひっかいている。
左手は、ディオの服をちぎろうとしている。
このシーンはキスのほうに目を奪われがちですが、その抵抗の描写がすさまじい。
また、取り巻きのセリフの次のコマの手を泥水に着くときの素早さ。
ディオから離れて、手をついて座ろうとしたのか、泥水をたたいたのか、そのコマだけでは判断できませんが、とにかく、エリナの強い意志が見て取れます。
こういう何気なく素通りしそうなシーンの積み重ねが荒木飛呂彦ワールド、ジョジョのワールドの深みを作っていくんですね。